平屋住宅と暮らし方

自由な間取りやデザインを選択できる注文住宅を新築する上で、平屋住宅を建てるケースが増えています。同じ敷地であれば、2階建て以上にした方がコストパフォーマンスは高くなります。平屋はコストが高くなりますし、住めるスペースも狭くなります。
それでもあえて平屋住宅を選ぶ理由としては、将来の暮らし方を見据えていることが挙げられます。若いうちは良いのですが、歳を取ってしまうと階段の昇り降りが困難になります。次第に生活の主体は1階部分のみとなって、2階以上は使わなくなります。かといって建て替えるのもお金がかかりますし無駄に生活費を減らすことになります。そのために前もって平屋住宅を建てておこうというわけです。
当然ながら、まだ子供がいる家庭では、平屋では生活スペースは狭くなります。そこで少しリビングを広めに確保して、その一部を子供部屋にするなどの工夫が必要になります。引き戸で部屋を分けることで、リフォームせずに将来は広い空間を確保することができます。また平屋住宅の特徴としては、柱を少なくすることができるので、広い空間を確保できることが挙げられます。そのためにリビングを広く確保することができるわけです。
他に一部屋夫婦の寝室を確保すれば、家族で暮らすことも可能となります。そして子供が独立したあとは、子供部屋として使っていた部屋も開放してリビングの一部として利用することができます。あるいは老後の趣味の部屋として活用することもできます。
このようにリフォームすることなく生活スタイルの変化に応じて、暮らし方を変えることができるようになります。また平屋住宅は断熱性にも優れるので、光熱費を抑えることができます。さらにリビングと浴室などの温度差を生み出す、いわゆるヒートショックも予防できるので健康面でも安心できます。さらに天井を高く確保しても、室内の空気はエアコンなどですぐに快適な状態にすることができるので快適な環境に保つことができます。
また、一戸建て住宅は普段の手入れが重要となりますが、平屋住宅は手入れをする部分も少ないので楽に行えます。特に歳を取ってからの手入れが楽になるのは助かるものです。このように小回りのきいた生活ができるので、快適に生活できる住環境を確保することにつながります。
子供がいる間の生活に工夫しさえすれば、老後は非常に暮らしやすい住環境となるので便利ですし、手入れの費用もかけずに済むようになります。